今日の民法

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2024.11.21

第1048条【遺留分侵害額請求権の期間の制限】

遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。


民法第1048条のポイント

  1. 遺留分侵害額請求権とは?
    • 遺留分権利者が、遺留分を侵害するような遺贈(遺言による贈与)や生前贈与があった場合に、その不足分を取り戻すための請求権です。
  2. 請求できる期間には制限がある
    • 短期消滅時効
      遺留分権利者が「相続が開始されたこと」と「遺留分を侵害する遺贈や贈与があったこと」を知った日から1年以内に請求しなければなりません。
    • 長期消滅時効
      相続が開始されてから10年が経過すると、たとえ侵害の事実を知らなかった場合でも、請求権は消滅します。

具体例

例1:短期消滅時効の場合

太郎さんが亡くなり、相続が発生しました。太郎さんの遺言により、全財産が長男の一郎さんに贈与されると記されていました。しかし、次男の次郎さんは、遺留分(最低限の取り分)を侵害されていると考えました。

  • 次郎さんが、相続と遺留分侵害の事実を2024年1月1日に知った場合、2025年1月1日までに請求しなければ、その権利は消滅します。

例2:長期消滅時効の場合

太郎さんが亡くなったのは2014年1月1日でしたが、次郎さんは2024年1月2日に遺留分侵害を知りました。この場合、相続開始から10年(2024年1月1日)が経過しているため、すでに請求権は消滅しています。


なぜ制限があるのか?

遺留分侵害額請求権には、権利関係を早期に確定させ、相続の混乱を防ぐという目的があります。相続が長期間にわたり不明確な状態で続くと、相続人や受贈者の間でトラブルが生じやすくなるため、法律はこのような期限を設けています。


遺留分侵害額請求を考える際の注意点

  1. 早めの確認が重要
    相続の内容や遺言書、生前贈与の記録などを確認し、自分の遺留分が侵害されていないか速やかに判断しましょう。
  2. 専門家に相談を
    時効の確認や請求の手続きは複雑な場合があります。専門家に相談することで、適切な対応が可能になります。
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