今日の民法

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2024.08.23

民法 第1023条【前の遺言と後の遺言との抵触等】

① 前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。

② 前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。

遺言書が複数存在し、その内容に矛盾が生じた場合にどのように扱うかを定めています。

  1. 第1項の解釈
    まず、ある人が複数の遺言を作成し、それらの遺言書の内容が互いに矛盾する場合、その矛盾する部分については、後に作成された遺言書の内容が優先されるとしています。つまり、前の遺言書の該当部分は、後の遺言書により自動的に撤回されたものとみなされます。
  2. 第2項の解釈
    第2項では、このルールが遺言だけでなく、遺言後に行われた生前の処分やその他の法律行為にも適用されるとしています。つまり、遺言書の内容と生前の処分や他の法律行為(例えば、契約や贈与など)の内容が矛盾する場合も、遺言書が自動的に撤回されたものとして扱うということです。

このような規定は、遺言者の意図を尊重し、遺産分配などの混乱を避けるために設けられています。

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