遺言書に記載されていない財産が見つかった場合、どうすれば良いのか?

遺言書に記載されていない財産が見つかった場合、どうすれば良いのか?

2024.12.26

遺言書が残されている場合でも、後になって記載されていない財産が見つかることがあります。たとえば、不動産や預金口座、株式など、予期しない財産が発覚することは珍しくありません。その場合、相続人はどのように対応すれば良いのでしょうか?
本記事では、遺言書に記載されていない財産への対処法を解説します。


遺言書に記載されていない財産が見つかった場合の基本ルール

遺言書に記載されていない財産は、「遺産分割協議」によって分配を決めることが一般的です。遺産分割協議は、相続人全員が話し合い、財産の分配方法を合意するための手続きです。


対処法ステップ

1. 財産をリスト化する

見つかった財産が何であるかを特定し、詳細にリスト化します。以下の情報を整理しましょう。

  • 財産の種類(預金、不動産、株式など)
  • 金額や評価額
  • 所有者情報(名義など)

この段階で専門家(弁護士や税理士)に相談すると、手続きがスムーズになります。


2. 遺言書の内容を確認する

遺言書には、「遺言の対象に含まれない財産の扱い」が記載されている場合があります。たとえば、「記載のない財産は全て特定の相続人が受け取る」といった内容です。その場合、遺言書の指示に従います。


3. 遺産分割協議を行う

遺言書に記載がなく、分配方法が指定されていない場合は、相続人全員で話し合い、財産の分け方を決めます。

遺産分割協議のポイント

  • 全員の合意が必要
    相続人全員が合意しない限り、遺産分割協議は成立しません。
  • 合意内容を文書化
    「遺産分割協議書」として文書にまとめ、全員の署名・押印を行います。

4. 法的手続きを進める

遺産分割協議がまとまった後、見つかった財産について以下の手続きを行います。

不動産の場合

  • 名義変更(相続登記)を行います。

預金や株式の場合

  • 金融機関に必要書類を提出し、相続人へ分配します。

5. 協議がまとまらない場合

相続人間で意見が一致しない場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てます。調停では裁判所が仲介し、分配方法の合意を目指します。それでも解決しない場合は「遺産分割審判」で裁判所が最終判断を下します。


注意すべき点

遺留分に配慮する

遺言書に記載がない財産でも、相続人の中には遺留分が認められる場合があります。遺留分とは、法律で定められた最低限の取り分です。遺産分割協議を進める際には、遺留分に配慮した分配が必要です。


まとめ

遺言書に記載されていない財産が見つかった場合は、相続人全員で協議して分配方法を決定することが重要です。その際、以下のポイントに注意しましょう。

  • 財産の詳細を特定してリスト化する。
  • 遺言書の内容を確認する。
  • 必要に応じて専門家に相談する。

円満な相続を実現するために、相続人同士の話し合いを大切にしましょう!

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