遺言書の付言事項とは

遺言書の付言事項とは

2024.09.25

遺言書を作成する際、単に財産の分配を記載するだけでなく、「付言事項」という欄を設けることが可能です。付言事項は、法的に強制力を持つものではありませんが、遺言者の気持ちやメッセージを残すための大切な要素となります。この記事では、付言事項とは何か、その役割、活用方法について解説します。

1. 付言事項とは?

付言事項とは、遺言書において遺産分配の指示以外に、遺言者の意思や希望を伝えるための自由記載欄のことです。法的拘束力はないため、相続人がその内容に従う義務はありませんが、遺言者の思いを反映した家族へのメッセージとして重要な役割を果たします。

具体的には、次のような内容を付言事項に記載することが多いです:

  • 遺言の背景や理由
    なぜそのような遺産分配を決めたのか、家族の状況や遺言者の考え方を説明します。
  • 相続人への感謝やメッセージ
    相続人に対する感謝の言葉や、家族の将来に対する願いなどが記載されることが多いです。
  • 争いを避けるための願い
    遺産分配に際して、相続人同士が争わないようにという願いや助言を伝えることもあります。

2. 付言事項の役割

付言事項は、単なる財産分配の指示だけでは伝わらない遺言者の意図を補完する役割を果たします。次のような場面で特に効果を発揮します。

1. 家族間の誤解を防ぐ

遺産分配の理由を明示することで、家族間での誤解や不満を防ぐことができます。例えば、特定の相続人に多くの財産を渡す場合、その理由を明確にしておくことで他の相続人が納得しやすくなります。

2. 遺族への励ましや希望を伝える

遺言者の人生観や家族への愛情を伝えることで、遺族がその思いを受け継ぎ、遺言者の希望に基づいて家族の絆を深めることが期待されます。

3. 家族内の争いを防ぐ

遺言書に付言事項として、「家族間で争わないでほしい」という願いや、争いが生じた場合の解決方法についての助言を記載することで、紛争の回避に役立つことがあります。

付言事項として記載した「家族や子供達が仲良くしてほしい」という思いは、直接の法的な効力とはなり得ませんが、遺言者がどういう意図をもって遺言書をのこしたのかという、最も重要な部分である遺言者の真意を伝える手掛かりとなります。広島遺言相続まちかど相談室では、様々なご相談を承っております。遺言書作成をご検討されている場合には、お気軽に無料相談をご活用ください。

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