相続お役立ち情報

私道持分の相続登記

2024.07.18

相続登記漏れで売却できない?

20年前に父から相続した実家を売却しようとしたら、当時、自分たちで行った遺産分割協議の際に、私道部分の相続登記が漏れており、その持分についての相続登記をしなければ売却の手続きを進めることができない事が判明しました。当時の遺産分割協議書には私道の記載が無いため、遺産分割協議書を再作成することになりました。そのうえ、当時の相続人の数人が他界しており、更に相続人の数が増えています。自宅の前の数平米の私道のためだけにかなりの時間と労力をかけなくてはならないことになってしまいました。

こういった事態を防ぐには

①共同担保目録を確認する 

住宅ローンの抵当権設定時に自宅に属する全ての不動産を共同担保にとります。担保に入っている不動産の一覧が記載された共同担保目録を確認すればその中に私道も記載されているはずです。しかし抵当権設定当時の調査で漏れがあることもあるため、絶対に確実とは言えません。

②名寄帳を確認する

名寄帳とは、市区町村が固定資産税を課税するために所有者ごとの不動産をまとめたもので、その市区町村内のその人名義の不動産を一覧で確認することができます。ただし、自治体によっては、非課税の不動産が記載されないこともあり、この方法も完璧とはいえません。

③不動産の権利証や売買契約書を確認する

亡くなった人が不動産を取得した際の権利証を確認することで私道が判明することがあります。

売買で取得していた場合には、当時の売買契約書にはその売買契約で権利が移転した全ての不動産が記載されます。(別途追加購入した土地がある場合では、全ての契約書を確認する必要があります。)

④隣接した土地の登記情報を調査する

まず、当該地の公図を確認します。そのうえで隣接地の地番を確認しそれらの登記情報を取得して所有者を確認していきます。被相続人の持分が記載されていれば、その土地は、私道である可能性が高いと考えられまので、現況や図面で道路のような形状の土地があれば確認することをお勧めいたします。

広島相続遺言まちかど相談室にてご依頼いただいた場合には、相続にともなう私道に関する事前調査は必ず行っております。実家の前にご近所との共用の通路があるけど権利関係がよく判らない場合なども安心してご相談いただければと思います。広島相続遺言まちかど相談室では、無料相談を随時行っておりますので、是非お気軽にお問合せ下さい。

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