相続税に適用できる控除
相続税にではさまざまな状況を考慮して控除が設けられています。
この控除を活用することで、正しく相続税の額を抑えることが可能となります。
基礎控除はご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、他にも配偶者控除や未成年控除等、さまざまな控除がありますので確認していきましょう。
相続税は自己申告制が基本です、控除が適応できることを知らずに相続税申告をしてしまったからといって、税務署から教えてもらえることも、返金されることもありません。相続税申告で本来支払わなくてもよい税金を払ってしまわないためにもどのような控除があるのか知ることはもちらん、場合によっては専門の税理士に相談をしましょう。
さまざまな相続税の控除
配偶者控除(配偶者の税額軽減)
相続税申告の期限(被相続人が亡くなった翌日から10ヶ月以内)までに遺産分割が完了している財産に限り、配偶者は、法定相続分の範囲内あるいは1億6,000万円まで相続税が控除されます。
未成年者控除
相続人に未成年者が含まれる場合にはその未成年者が満20歳になるまでの年数に応じて、一定額が控除されます。
障害者控除
相続人に障害者の方が含まれる場合にはその障害者の方が満85歳になるまでの年数に応じて、一定額が控除されます。また、控除額は障害者の方が「一般障害者」か「特別障害者」であるかによって金額が異なります。
贈与税控除
被相続人が亡くなる3年以内に生前贈与を受けていた相続人 あるいは受遺者がいた場合には生前贈与分も持ち戻して相続税を計算する必要があります。
しかし、相続人 あるいは受遺者が生前贈与を受けた際に「贈与税」を納めていた場合に限っては贈与税額を相続税から控除することが可能です。
相次相続控除
最初の相続(一次相続)が発生してから、10年以内に次の相続(二次相続)が発生した場合、一次相続の際に相続税を納めていれば、二次相続以降の相続税が一部控除されます。
外国税額控除
日本以外の国で相続税にあたる税金を納税した場合にはその納税額を限度として日本で発生した相続税のうち、日本以外の国にある財産が占める割合分について相続税を控除できます。
- 日本でいう相続税にあたる税金が存在する主要国は下記になります
アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ
- 下記の国では相続税にあたる税金が発生しません
オーストラリアや香港、シンガポール等
死亡保険金控除
相続人で死亡保険を受け取る場合は、生命保険金控除があります。控除される額は、『法定相続人数×500万円』となっています。
例えば、死亡保険金が1000万円で法定相続人が2名の場合は、相続税の課税対象となりません。
死亡退職金控除
相続人で死亡退職金を受け取る場合は、死亡退職金控除
があります。控除される額は、『法定相続人数×500万円』となっています。
例えば、死亡退職金が600万円で法定相続人が1名の場合は、100万円のみ相続税の課税対象となります。
どのような控除が適用できるのか専門家に確認したいという方は、相続税申告の実績のある税理士に相談することをおすすめします。
広島相続遺言まちかど相談室では相続税申告の実績のある税理士と連携をして、税務については税理士が担当をしております。相続税の申告のある場合でも安心してご相談ください。