相続お役立ち情報

相続税の修正申告

2023.03.31

相続税の修正申告とは、相続税申告を行った後に、申告すべき税額より少ない税額を申告していたと気づいた場合に行う申告です。一度提出した申告書を修正するための申告となります。例えば、下記のような場合です。

  • 一度提出した申告書の計算に誤りがあった
  • 相続税の申告時に把握していなかった財産が見つかった
  • 価値がないと判断していた財産が鑑定したら価値の金額がついた
  • 一度申告した内容に変動があった

など、そのほかにもいくつか理由があります。
修正申告をする際には、申告が遅れたことに対しての「延滞税」、申告した税金が少なかったことに対しての「過少申告加算税」などが本税のほかに課せられます。
なお、広島税務署等の調査を受ける前に自ら気づいて自主的に修正申告を行った場合には、過少申告加算税は免除となりますので、自ら気づいたら速やかに修正申告を行いましょう。

延滞税

延滞税は、法定納期限(相続税の場合、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内。納期限が、土曜日、日曜日、祝日等の場合は、その翌日が期限)の翌日から完納の日までの日数に応じて次の①と②の計算式により計算し、①と②を合計したものが延滞税の額(100円未満は切捨て)となります。

①納付すべき相続税の額(追加で納める税額。10,000円未満の端数は切捨て)×延滞税の割合(令和元年12月31日までは2.6%)×日数(法定納期限の翌日から完納の日又は2ヶ月を経過する日)÷365=金額(1円未満の端数は切捨て)

②納付すべき相続税の額(①と同じ税額)×延滞税の割合(令和元年12月31日までは8.9%)×日数(2ヶ月を経過する日の翌日から完納の日)÷365=金額(1円未満の端数は切捨て)

過少申告加算税

過少申告加算税は、新たに納めることになった税金の10%相当額(新たに納める税金が当初の申告納税額と50万円とのいずれか多い金額を超えている場合は、その超えている部分については15%)です。

相続税の申告期限内に正確な相続税を申告し、修正申告を行う必要がないに越したことはありません。したがって、期限内に相続財産に漏れのないよう調査し、正しい税額を算出する必要があります。

重加算税

相続財産を意図的に隠したり、偽ったりした場合は重加算税が課税されます。
相続税の申告をおこなっており、申告書の内容に隠ぺいや偽装がある場合は追加納付した税金額の35%が重加算税として課税されます。なお、相続財産が不足していたのは意図的でないとみなされた場合は過少申告加算税が課税されます。

相続税申告を意図的におこなっていなかったとみなされた場合は、追加納付した税金額の40%が重加算税として課税されます。なお、相続税申告を期限までにできなかった正当な理由がある場合は重加算税ではなく無申告加算税が課税されます。

相続税の申告では、特に不動産の評価については専門的な知識やノウハウが必要となりますので、ご自身で計算した場合には後々税務調査によって指摘されるケースもございます。また、被相続人が所有していた骨董品など、相続税の対象かどうかをご自身で勝手な判断をしてしまうのも危険です。
このように相続税では専門的な知識やノウハウがないと、思わぬ申告漏れや計算漏れが生じてしまう事があります。相続税の期限を過ぎてしまうと、様々なペナルティが課せられてしまいますので相続税申告が必要な方は専門家へご相談されることをお勧めいたします。

修正申告についてお困りの方は、広島相続遺言まちかど相談室へお気軽にご相談ください。自ら相続税申告を行ったが、税務署による調査が心配だという方も、どうぞお気軽にご相談ください。広島市内にある相続税専門の税理士にて対応させて頂きます。

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