おひとり様の相続:推定相続人の立場で考えると

おひとり様の相続:推定相続人の立場で考えると

2024.09.24

近年、「おひとり様」というライフスタイルが増え、独身で子供がいない方も多くなっています。甥や姪の立場で相続人となり、何で自分が相続人になるかと驚かれる事例も増えてきています。

1. 相続人は誰なのか

おひとり様の場合、配偶者や子供がいないことが多いため、相続人としては兄弟姉妹や甥・姪が該当することがあります。まずは、戸籍謄本を取り寄せて、相続人の確認を行いましょう。

  • 第一順位:子供
    まず子供がいる場合はその子供が相続人になります。
  • 第二順位:両親(もしくは祖父母)
    子供がいない場合、次に両親が相続人となります。両親がすでに亡くなっている場合は、祖父母が該当します。
  • 第三順位:兄弟姉妹や甥・姪
    両親や祖父母がすでに亡くなっている場合、兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹も亡くなっている場合は、その子供、つまり甥や姪が相続人となります。

2. 遺言書の有無を確認する

おひとり様が亡くなった際、遺言書の有無を確認することが重要です。遺言書がある場合は、亡くなった方の意向に従って財産を分配します。遺言書は法務局に保管されている場合や、家族が保管していることもあるため、まずは遺言書の存在を確認しましょう。

  • 遺言書がない場合
    遺言書がなければ、法定相続分に基づいて財産が分配されます。相続人間で遺産分割協議を行う必要があり、話し合いで分配を決めます。

3. 相続放棄を検討する場合

おひとり様が残した財産が借金や負債の場合、相続人がその負債を引き継ぐことになります。この場合、相続人としては、相続放棄を検討することができます。相続放棄をすることで、負債を引き継ぐリスクを避けることができますが、以下のポイントに注意しましょう。

  • 相続放棄の期限
    相続放棄は、故人が亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に行う必要があります。この期間を過ぎると、放棄ができなくなるため、迅速な対応が求められます。

4. 財産の分配方法

相続人が複数いる場合、遺産分割協議を行って財産を分配します。おひとり様が生前に家族と疎遠であった場合、相続人間での話し合いが進まないこともあります。そのような場合、司法書士や弁護士を間に入れて協議を進めることが重要です。

  • 相続税の確認
    一定の財産額を超える場合は、相続税が発生する可能性があります。相続税の申告期限は相続発生から10ヶ月以内であるため、税務面も考慮しながら手続きを進めましょう。

5. 相続登記の手続き

不動産が含まれる場合、相続登記を行う必要があります。相続登記をしないままでいると、後々不動産の処分が難しくなるため、早めに手続きを進めましょう。相続登記の義務化により、登記の未完了には罰則が課される可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ:おひとり様の相続は早めの準備が重要

相続人として万が一の際には相続手続き財産の分配に迅速に対応する必要があります。特に遺言書がない場合や、借金が残っている場合など、対応が複雑になることもあります。現状を可能な範囲で確認し将来を予測しておくことでスムーズな相続手続きを進めましょう。

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