ご相談解決事例

一方的に送られてきた遺産分割協議書に、実印を押してもよいのでしょうか?

2024.10.23

今回は「遺産分割協議書が一方的に送られてきた場合」についてお話しします。少し疎遠になっている兄弟から唐突に送られてきたケースについて、実印を押すべきかどうかについてご説明いたします。


1. 遺産分割協議書とは?

遺産分割協議書とは、相続人全員で話し合い、遺産をどのように分割するかを決めて書面にまとめたものです。この書類には、全相続人が実印を押し、印鑑証明書を添付して正式なものとします。

しかし、協議に参加せずに一方的に送られてきた場合、その内容が自分に不利であったり、全員で十分な話し合いが行われていない可能性もあります。したがって、内容をよく確認せずに実印を押すのは危険です。


2. 実印を押す前に確認すべきポイント

遺産分割協議書が送られてきた場合、次のポイントを必ず確認しましょう。

  • 協議の内容に納得しているか: 遺産の分け方に不満や疑問がないか確認しましょう。分け方が不公平だと感じる場合は、すぐに署名せずに話し合いを求めるべきです。
  • 全員が同意しているか: 遺産分割協議書には、全相続人が同意していることが必要です。他の相続人の意見も反映されているか確認しましょう。
  • 専門家の確認を受ける: 内容に不安がある場合は、専門家に書類を確認してもらうことをおすすめします。専門家の意見を聞くことで、自分が不利益を受けないようにできます。

3. 実印を押すとどうなるのか?

一度実印を押してしまうと、遺産分割協議に同意したことになります実印と印鑑証明書を提出することで、正式な同意書類として扱われ、後から取り消すことが難しくなるため、慎重に対応しましょう。


4. 不安がある場合の対応策

遺産分割協議書の内容に不安や疑問がある場合、すぐに署名せずに以下の対応を取ることが大切です

  • 書面の確認を要求する: 不明点や納得できない部分があれば、相手にその旨を伝え、書面の内容や分割方法について再度説明を求めましょう。
  • 専門家に相談する: 専門家に相談することで、法的に適正な遺産分割が行われているか確認できます。相続に詳しい司法書士や弁護士に早めに相談することが大切です。

5. まとめ

一方的に送られてきた遺産分割協議書には、実印をすぐに押さないよう注意が必要です。内容に納得していない場合や不明点がある場合は、専門家に相談し、慎重に対応することが大切です。相続手続きで困ったことがあれば、ぜひ当司法書士事務所までご相談ください。親身になってサポートいたします。


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