相続お役立ち情報

争族にならないための準備

2024.11.15

【はじめに】

相続において、家族の間で争いが発生することを、法律用語ではないですが「争族」と呼びます。遺産分割の話し合いで感情がぶつかり合い、家族間の関係が壊れてしまうケースも少なくありません。しかし、事前に適切な準備をしておくことで、こうした争族を回避することが可能です。ここでは、争族を防ぐための具体的な準備方法について解説いたします。


1. 遺言書の作成

遺言書は、争族を防ぐ最も有効な手段です。遺言書があることで、誰がどの財産を相続するかが明確になり、相続人同士のトラブルが発生しにくくなります。

遺言書の種類

  • 自筆証書遺言:ご自身で手書きする遺言書。費用がかかりませんが、法的に有効な形式が求められます。
  • 公正証書遺言:公証役場で作成する遺言書。信頼性が高く、法的に安心な形式です。

遺言書を作成するときは、司法書士や行政書士などの専門家に相談し、法的に正確な内容にすることが重要です。


2. 家族信託の活用

家族信託とは、信頼できる家族に財産の管理を託す制度です。主に高齢の方が自身の財産管理を信頼できる親族に任せるために利用されます。家族信託を活用することで、以下のようなメリットがあります

  • 財産管理の安心:家族に財産を管理してもらうことで、万が一のときにスムーズに対処ができます。
  • 認知症対策:財産を信託に入れておくことで、認知症による判断力低下があっても財産が安全に管理されます。

信託契約は複雑な法律が関わるため、司法書士などのサポートが必要です。また、判断能力が必要ですのでお元気なとき、まだ早いかなと思われる時点で相談しておくと良いでしょう。


3. 財産の把握と整理

財産の把握がしっかりできていないと、相続手続きがスムーズに進まず、争いの火種になりがちです。

財産整理のポイント

  • 不動産や預金、株式などのリスト化:所有しているすべての財産をリストにまとめましょう。
  • 負債の確認:負債(借金)も相続対象になりますので、正確に把握しておくことが重要です。

4. 話し合いと情報共有

家族間で相続について話し合うことは、争族防止に有効です。普段から財産の考え方を家族に伝え、情報共有をしておくことで、誤解や不信感が減少します。

話し合いのタイミング:年末年始や家族が集まる機会に、さりげなく話題にすることも効果的です。


5. 専門家のサポートを得る

相続の準備は法律の知識が必要なため、専門家に相談するのが確実です。特に以下のようなケースでは司法書士や弁護士のサポートが重要です。

  • 相続人が多い場合
  • 財産が複数種類ある場合
  • 負債がある場合

専門家に相談することで、スムーズな相続準備が可能になり、安心して家族に財産を残せます。


【まとめ】

争族を防ぐためには、早めの準備が重要です。遺言書の作成や家族信託、財産の整理、そして家族との話し合いが、争族のリスクを減らすカギになります。広島相続遺言まちかど相談室ではこうしたご相談を承っておりますので、安心して準備を進めるための第一歩として、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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