相続税申告と遺言書の有無
遺言書の有無について
相続が発生した際、広島の皆様にまず行っていただきたいのが遺言書の有無の確認です。なぜなら相続財産の分割においては「故人の意思=遺言」が最優先されるからです。
まずは、遺言書があるかどうかしっかりと確認する必要があります。
遺言書があった場合、その遺言書がどういった状態や形態かによって手続きが異なります。状態というのは、そもそも法的に効力があるのかどうかという点が挙げられます。また、形態という点では、遺言書が自筆遺言であるのか、公正証書遺言であるのか等によって手続きの進め方が異なってきます。
遺言書がある場合の相続税申告
遺言書がある場合の相続手続きは、遺言書の内容によって手続きの進め方や課せられる税金が変わってきます。遺言書では法定相続人以外にも財産を与える「遺贈」が可能であるため、「相続」か「遺贈」かによっても相続税が異なります。
例として、遺言書が配偶者に相続させるというような内容だった場合、配偶者控除という制度が適用できる可能性があります。適用された場合には法定相続分相当または1億6000万円までが非課税となります。遺贈なのか相続なのか、どのような財産を誰が相続するのか等、遺言書の内容次第で納める税金が異なってきます。
遺言書を作成するメリット・デメリット
<メリット>
- 相続人同士でモメることが減ります。相続が発生すれば相続人の方の同意が必ず必要になります。同意が得られなかったことで申告期限内に遺産分割が確定せず未分割で申告することになり「小規模宅地等の特例の適用」や「配偶者の税額軽減の適用」が受けられなくなります。
- 相続人が遺産分割について悩むことがなくなります。また、相続人同士で予定を合わせる必要がないため手間と時間を削減することができます。
<デメリット>
- 相続人同士での争いがおきる可能性があります。財産が絡むことで相続人間の関係が悪くなってしまうことも少なくありません。
- 遺言書がないと遺産分割協議書を相続人全員で行う必要があります。人数が多くなればなるほど様々な意見が飛び交い話を纏めにくくなります。遺産分割協議書は相続人の中で一人でも納得できないと成立しません。人数が多ければ多いほど纏めるのに大変な労力と時間がかかります。
- 相続人以外の方へ財産をあげたいと思っても遺言書がなければ財産が分配されることはありません。長男の妻や、長女の旦那に財産を配分したくても相続することができなくなります。
遺言書がある相続、また無い場合でも、広島周辺で相続手続きから相続税申告・納付までの進め方についてお困りの方は、広島相続遺言まちかど相談室へご相談ください。お客様のご相談に親身に、かつ迅速に対応させていただきます。
※相続税についてのご相談は、協力先税理士にて対応させて頂きます。