親族間の争いで遺産分割が進まない
相続が発生し遺産分割を進めようとしていたが、揉め事が発生してしまい分割協議を進められなくなってしまった!というケースもあり、必ずしも円満に進められるというわけではありません。
また、遺産相続トラブルは、多くが遺産総額5,000万円以下の一般中流家庭で起こっているデータもあります。そして相続トラブルの件数は、近年増加傾向にあり、裁判所の司法統計によると、平成14年において、遺産分割調停や審判の事件数は11,223件でしたが、平成24年には15,286件となっていて、件数は10年間で約1.4倍にもなっています。
遺産分割事件が起こった中での遺産の額は、1,000万円以下の件が約3割、1,000万円超5,000万円以下の件が約4.4割となっており、合計7割以上の件では遺産総額が5,000万円以下なのです。むしろ、1億円を超えるような資産家の家での遺産相続事件の方が少ないことがわかります。このように、遺産相続トラブルは実際には普通の中流家庭で非常に多く起こっているのであり、決して他人事ではありません。
ここでは遺産分割を進める際にトラブルとなってしまった原因についてご紹介させて頂きます。
相続財産に関する情報が隠されてしまった
よくある親族間での遺産分割がうまく進まない事例として、被相続人の通帳を同居している広島の相続人が管理しており、預貯金や保険金など相続財産についての情報を、他の相続人に対して開示してくれない、といったパターンがあります。
このようなパターンでは、通帳を管理していた相続人が、私的に相続財産を使い込んでいる場合や、自分の相続分を増やすために行われることが大半となります。
説得をすることで、相続財産についての情報を開示してくれるのであれば、その後の手続きに移ることも可能です。しかし、他の相続人からすれば、信頼関係を損ねてしまう行為となるため、簡単には許すことができず最悪の場合には紛争に発展してしまうケースもあります。
遺産に関する情報が曖昧なため遺産分割の方針がまとまらない
これも非常に多いパターンで、遺産に関する情報が不足しているまま、憶測に基づく議論で遺産分割を進めてしまい、時間を浪費したのに遺産分割の方針がまとまらないというパターンです。
まずは、遺産として何が存在しているのか、これについての正確な情報がなければ遺産分割の方針・内容を確定することは困難となります。
上記のようなパターンに対する解決方法としてはまずは、財産調査を行うのがよいでしょう。
法律家は大半の財産について、専門的な手続きを通じて調査することが可能です。財産調査を専門家に依頼すると、被相続人の方が亡くなった日(相続開始の日)における、残高証明書を金融機関から取り寄せ、相続財産の総額を明確にし、話し合いのテーブルを設けるお手伝い等をしてもらうことが可能となります。
相続におけるトラブルを防ぐために財産調査を専門家に依頼したいという方は広島相続遺言まちかど相談室にご相談ください。専門家として、親身になって対応させていただきます。